オレンジジュース~俺と一人の生徒~
直は、リフトの終わりが近付いていることに気付き、ゴーグルをつけた。
一度離した手を、俺はまた握ろうとした。
「止まればいいのにな、リフト・・・」
俺は、握った手を離し、スキーの板を直の板にポンと当てた。
リフトから降りるのが苦手な直は、そんなことにも気付かずに緊張していた。
「怖い・・・」
「大丈夫だって!」
直は、ロボットみたいにガチガチした動きで、リフトから何とか降りることができた。
ふ~・・・
ずっと俺がそばについていてやりたいな。
心配だよ、直。
そんなふらふらした滑りをしている直を、男は放っておけないと思うから。
・・・誰も声かけんなよ。
俺の直なんだからな!!