黒姫

瑞姫は雪が嫌いだ。
特にトラウマ等がある訳でもないが、好きにはなれない。

雪の日は、何となく寂しくなる。
子供っぽいとは思うが、人肌恋しくなるのだ。
ただ単に寒いだけ、という可能性も無くは無いが、ひとりにはなりたくない。

透もそれを知った上で、登校くらいは、と瑞姫を待ってくれているのだろう。
いつもならさっさと学校に行っていた。



「コート使うか?」
「いらない。コート持ってったらボロボロにされそう」


最近の上履きやらジャージやらの被害を思い浮かべながら答えると、珍しく露骨に嫌な顔をされた。

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