流れ星☆彡
階段を下りながら、涙がポロポロと溢れてきた。


面倒臭いって思われたかもしれない。


自転車に跨がった時……



「絢華っ!」



優太が追い掛けてきた。


でも……



「来ないで!」



泣き顔を見られたくなかった。



「……送っていくよ」


「いい。一人で帰れる。……ていうか、一人で帰りたい。バイバイ、優太」



そう言って、自転車をこいだ。


一目でいいから優太に会いたくて待っていただけだったのに……


こんな思いをするくらいなら、手紙も添えてポストに入れておけば良かった。


帰ってからずっと泣き続けた。




翌日、案の定目が腫れていて、朝から冷やしたりメイクを頑張ったりしたんだけど、簡単に隠せるものじゃなくて……


菜摘にはすぐにバレてしまった。



「どうしたのよー!」


「あたし、……菜摘と同じ高校受けようかな」



菜摘と同じ高校……


桜ヶ丘のワンランク下。


どう見ても、優太があたしを好きでいてくれてるって思えない。


同じ高校へ行っても、きっと辛い思いをするだけ。
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