流れ星☆彡
その日は、紗羽が夕飯を作ってくれた。


食欲がわかないあたしのために、食べやすいメニューを考えてくれて……


そういう紗羽の気持ちが、ほんとにほんとに嬉しかった。



「紗羽は最近どうなの?元彼のことは吹っ切れた?」



紗羽は一年前の春に、その当時付き合っていた彼に裏切られた。


それからもその彼のことを忘れられなくて、いつも泣いてる。


そう、今のあたしみたいに……



「なかなか難しいね。ほんとに好きになった人って、心の中に居座っちゃうんだね」


「うん」



あたしは優太を想い始めて、もう八年以上経った。


あたしには、優太がすべてだった。


おばあちゃんが亡くなってからは、特に。


そんな優太がいなくなって、どうやって生きていけっていうの?


どうして神様はあたしに試練ばかり与えるの?


あたしが何かしたの?
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