流れ星☆彡
「絢華はさ、一人じゃないんだから……蒼太も優華もいる。絢華が倒れたら大変だよ?」


「うん」


「きっと優太さんは、空から絢華のことを見てるよ」


「紗羽?」


「あんなに絢華のことを愛してたんだよ?見てないわけないじゃない」



その言葉に、また涙がぽろぽろと溢れてきた。



でも、そっか……


優太は見てるんだ。



「だからさ、ちゃんと食べなきゃ。優太さんが残してくれた子をちゃんと育てなきゃ」


「……うん」



その通りだと思った。


蒼太と優華にはあたししかいない。


なのに、もしあたしが倒れたら……


そんなことは、あっちゃいけない。


蒼太と優華は、優太が残してくれた大切な宝物だもん。


大切に大切に育てなきゃ。



「紗羽、……ありがとう」


「ううん。でもね、絢華、泣いたっていいんだからね。大切な人を想う涙は、なかなか止められるものじゃないんだから」


「うん」



紗羽はその日泊まって、翌日『また正月に来るね』と言って帰っていった。
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