夜空にランプ


飽き足らなくなり、もう一つの机を蹴ろうとした寸前で、塚田君が私の腕を引っ張って止めた。


「もう、いい」



気づくと、廊下でも他のクラスからの人だかりができていた。


クラスにいた人達は全員教室の隅に寄り、ナイフ事件の時よりも遥かに私との距離を取り、驚きの表情を浮かべていた。




五十嵐さん達は何も声を発することなく、ただ呆然と私の席で立ちつくしままだった。





人生で一番声を出したかもしれない。喉がいがらっぽく感じた。



もう完全に放心状態だ。


< 292 / 489 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop