たぶん恋、きっと愛
痛いくらいにしがみつく雅の体に、徐々に登った血が下がる。
床に仰向けに倒れているから、もしかしたら雅が組伏せたのかも知れない。
……暴れる、自分を?
友典は急に我に返ったかのように、雅の肩を掴んで、胸の上から引き離した。
「怪我っ……」
飛び上がるように体を起こした友典が、雅の腕を取り、頭の先から、自分に跨がる足先までもを、舐めるように確認する。
声を上げずに首を横に振り、泣く雅の髪が、何かに派手に引っ掛けたように、乱れていた。
あんなに、慈しむように編み込まれていた、髪が。
「宇田川っ!!やりすぎだ!!」
英語教師の、切羽詰まったような声が、ようやく、聞こえた。