たぶん恋、きっと愛
やりすぎなもんか。
雅が、泣いたじゃないか。
泣いていたじゃないか。
柳井に。
柳井なんかにキスされて。
まるで押し倒すように。
悲鳴すら上がらない程に顔色を無くさせて。
ごめんなさい、ごめんなさいと。
絶対に、許さない。
血だらけの柳井を再び睨み付けた友典に、一瞬、英語教師も怯んだ気配がした。
柳井を抱え込むように睨み返す英語教師はどうでもいい。
そこを、どけ。
「やだ!死んじゃう!」
ぴく、と体が動いたのを察知した雅が、友典の首にしがみついた。
バランスを崩し、左手を床についた時に、突き刺すような痛みを感じ、友典は眉間の皺を深くした。
右手を、雅の背に添える。
「だっ…大丈夫だから!何でもないですから!」
だから、もうやめて。
これ以上殴ったら、柳井先輩が死んじゃう、と。
首にしがみついたままの雅が、声を殺して、嗚咽した。