たぶん恋、きっと愛
友典が。
ぽっかりと目を開けた雅が幾分、すっきりした目をしていることに安堵し、深く息を吐き出したのは、そろそろ下校時間、という頃だった。
「…あたし…生きて、る?」
「…当たり前です」
本当は、このまま死んでしまうのではないか、と酷く気を揉んだ事など、おくびにも出さずに友典は、眉間に皺を寄せ、それでも安心したように目を和らげた。
握り締めた手が強張っているのか、ぎこちない動きで指を開いた雅が、申し訳なさそうに曖昧に笑むと、体を起こしかけた。
そういえば、一度も寝返りを打たなかった。
もう、二時間は経つのに。
「…もう、気持ち悪く、ないですか?」
雅の背を支え起こしながら訊いた友典に、大丈夫です、と答えた雅は、ゆっくりと一度大きく息を吸い、吐き出した。
「ごめんなさい、迷惑、かけました……」
ギシギシと音を立てそうな、関節のこわばりを、1つ1つ解すように動かす雅の顔色は良くない。
良くないが、少なくとも死にそうでは、なかった。