たぶん恋、きっと愛


「事情は私、よく解らないんだけど、須藤さんとは兄妹以上に仲良しなんですって?」


「………いや…そんなことは」


「ふぅん、その割りには必死だったわね」


くすくす、と笑わんばかりの保健医に顔をしかめ、友典は黙って雅を見つめた。


呼吸が落ち着いた雅は、ネックレスを握り締めたまま、静かに横になっていた。

眠ったのかも知れない。



「斎藤先生」

「はいっ」


同じように雅を見ていた英語教師は、不意に呼ばれてびくりと体を震わせた。


「先生から見て、柳井くんは…かなり無理に?…って言うか…どこまで…」


僅かに言い淀んだ保健医に、友典は俯いた。


無理に、だ。


だが、雅も。

はっきりと抵抗しているような感じでは、なかった。


諦めて、投げ出すような。
気力を無くしたような虚ろな感じで。


ただ、ごめんなさいと。

唇を、奪われていただけ、だ。
 


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