たぶん恋、きっと愛



「あ―…俺、マジかっこ悪い」

佑二は偉いなあ、冷静で。
未成年のくせにさ。


自嘲の色に苦笑をプラスして、はははっ、と声をたてて笑う鷹野が、両手の親指をポケットに突っ込んだ。


上を仰ぎ、零れそうに房になって咲く花を眺める。



「鷹野さんは、綺麗ですよ?」


一旦は離れた雅が、佑二と昌也とに申し訳なさそうな視線をやったあと、控えめに鷹野のシャツをつまんだ。


「カッコ悪くなんか、ないですよ?鷹野さんは綺麗だもん」

髪、また編んでください。


にこりと。

自身が過呼吸を起こすほどのストレスを受けていながら、雅はそれを忘れたかのように、微笑んだ。



「…そうだね、今度柳井くんに会ったら殴っちゃっていい?」


「………も、駄目です。死んじゃいます」


そうかあ、と上を見たまま笑う鷹野の腕に、ゆっくりと深く息をつきながら額を寄せた。




「…怖かった、んです」

「…ん」


「……すごく嫌、でした」

「………うん」



微かに涙が混じったようにも聞こえた雅の声。


思わず上がりかけた昌也の腕を、黙ったまま押さえた佑二は。

ああ…可愛いんだけどねぇ、と独りごち、長い前髪の奥の目を僅かに切なげに、揺らした。



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