たぶん恋、きっと愛
「何、飲みますか?」
おろおろと視線をさまよわせる昌也と、目を隠したまま飄々と、落ちてくる花を手のひらで受けていた佑二、そばを離れなくなった雅をゆるく抱き寄せていた鷹野。
リビングに戻れば、やはり凱司不在の、どこか不完全な、言わば寂しさのような雰囲気が漂っていた。
「コーヒー?紅茶?あ、烏龍茶もあります」
あとは、ウォッカとジンジャーエールと、なんだかわからないけど、凱司さんの飲むヤツ。
雅は大まかに訊き、買い物してないんです、と、申し訳なさそうに首を傾げた。
「パスタと、ピザ生地はあるんですけど…そんなのでも構いませんか?」
雅が冷凍庫から取り出した、薄くて白っぽい生地に、鮮やかな緑色が混じっているのが見え、昌也は不思議そうにそれを見つめた。
「作った、の?ピザ生地を?」
「はい、朝とかに便利だから」
グリーンチリ混ぜておけば、トマトソースとチーズだけで美味しいですよ、と笑む雅は、ね?と鷹野を振り仰ぐ。
「ドライトマトのヤツも美味しいよ」
ね?と顔を見合わせ笑う鷹野と、にこにことしている雅の間に流れる空気は、先程までの不安定なものではなく。
気を揉んでいた昌也をもってしても、馬鹿馬鹿しいまでに幼ない、と感じられた。