たぶん恋、きっと愛
「照合表?」
ってなあに、と小首を傾げるでもなく昌也の手元を見た雅は、そこに数ヶ所記された自身の父親の名に、動きを止めた。
「…学費、とかですか?」
「雅、ちゃんの、口座。新しく作ったから見せて置かないとと思って持って来たんだ」
雅をどう呼んだものかと一瞬、口ごもりかけた昌也が、通帳と印鑑とを添えて、紙を雅に向けた。
「月に、学費と別に、生活費とお小遣い、入れてくれてるの、知ってた?」
そういえば、と雅はぼんやりと紙を見つめる。
籍は宇田川に、金銭管理は昌也に、と言っていた気がする。
雅には解らない事だが、凱司に関する経理は、昌也、ないし昌也の家が担っているのだろう。
「どうする?それ、以前の口座の照合だけど、学費より多く入ってる分」
生活費として、雅ちゃんのお小遣い分まで従姉妹さんが使ってたみたいだけど、これからは自分で使えるよ?
「そういえば、あたし、お小遣いって渡されてなかったかも」
お金…他から貰えたし…
と、眉をひそめた雅は、小さく息を吐くと、つらつらと並ぶ数字に、指を這わせた。