たぶん恋、きっと愛
時間を少し遡った1時間ほど前、ひどく意気消沈した様子の女子高生を拾った。
とぼとぼ、というに、まさにぴったりな歩き方で徐々にこちらに近づいてくるこの少女を、見たことがある気がして、手にしたホウキを止めた。
学生が学業を終えて徘徊するには、まだ早い時間。
この少女は俯いて、時折手に持ったタオルで目元を拭う。
泣いているのだ、と判別できるほどに近づいて来るのを、じっと見つめたまま待っても、彼女は顔を上げなかった。
「…お嬢さん、少し、休んで行かれませんか?」
ずっと見つめていた事など気が付きもしなかったのだろう。
少女は、びくん、と身を震わせて、口元にタオルを当てたまま顔を上げた。