たぶん恋、きっと愛
「とりあえず、凱司に連絡、しとかなきゃね」
ちらちらと、他の客の目も、気になる。
鷹野は、人前で、誰かと寄り添うようにじゃれ合うことに抵抗はあまり無いが、雅の泣き顔を見られることは、嫌だった。
自分だけが見ていればいい。
「…やだ、きっと怒ります…」
「でも、心配してるよ?」
「……もう、知ってるの?」
友典さんは、ちゃんと言い付け忘れないんですね、と雅は視線をさげた。
「友典さんも、怒る、よ」
ここに…来ちゃった。
きっと、友典さんにしたら、一番来ちゃいけない場所なのに。
「あたし、が…鷹野さんと一緒にいるの…駄目って…」
駄目……なんだって。
一緒にいたら、駄目、って。
凱司さんは、そんな事言わなかったけど。
「凱司さんだけを…好きでいなきゃ…」
止まりかけた涙がこみ上げ、今更隠そうというのか、雅は鷹野に背を向け、クローバーの模様のタオルを口に、当てた。