たぶん恋、きっと愛
雅の降りる、学校最寄りの駅には、いつものように友典が立っていた。
「友典さん、おはようございます」
「………」
友典は、黙って頭を下げる。
あれ以来、雅と友典は口を利いていない。
章介の意向であるのか、凱司なのか、雅には解らなかったが、敢えて誰にも訊かなかった。
きっと、問い質して、そんなのは嫌だとゴネたところで、皆を困らせるだけ。
その代わり、と雅は。
そんな消沈したように黙りこくる友典や、何も言わない周りに反旗を翻すがごとく、顔を上げた。
あたしからは、話し掛ける。
こちらから話し掛けてはいけないとは、言われていない。
例え、友典からの返答が、頷くだけのものだったとしても。