たぶん恋、きっと愛



「…き…ぁ…ッ」


突然、その手が握られ、引かれた。

反動で上半身が、ベッドに倒れ込む。



「………てめぇ、…起こしに来たんじゃ…ねぇのか…よ…」



目は閉じたまま、凱司の眉間は更に寄せられる。


「び…っくりしたあ……」


雅が体を起こして凱司を見れば、まだ目は閉じたままだ。


「…あれ?」

手は、雅が絡めたまま握られている。


「ちょ…この体勢、苦し…」

ベッドに肘をつき、上半身を倒し加減のままは、無理がある。

手を引こうにも、握られた手はほどけない。


「起きて…下さいっ…!」

「……う、るせ…」


再度、強く引かれ、雅はベッドに膝をのせた。


「…なんも……しねぇから、静かに寝てろ……頭響く」


 
< 90 / 843 >

この作品をシェア

pagetop