In the warm rain【Brack☆Jack3】
 同じ場所に留まるのは危険だった。

 ミサトとレイは走りだした。


「どこから…!!」


 走りながら、ミサトは周りを見回す。

 だが、近くには狙撃手が潜んでいられるような場所はなかった。

 あるとすれば。


「…まさか…!」


 数百メートル離れたビル。

 着弾の角度からしても、その場所である可能性は高かった。

 だが、そこらへんにいる賞金稼ぎごときが安易に狙える距離ではない。

 しかもあんなに確実に。


「お出ましかな…?」


 にやりと笑い、ミサトは走るスピードを上げた。
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