In the warm rain【Brack☆Jack3】
「…こういう時、三人いると便利よね。二人が言い争っても、あともう一人が止めに入れるから」

「…ま、止め役はいつもミサトだけどな」


 ユイの言葉に、レンが答える。

 ミサトもエイジも、少し苛立っているようだった。

 お互いに視線を合わせようとはしない。


「話が逸れたようだけど…どうする? 続けたほうがいいのかしら?」

「その必要はないよ。要は、あたしに莫大な賞金をかけたヤツがいる。で、賞金稼ぎがあたしを狙ってる。こういうことでしょ」

「…簡潔に言っちゃうと、そういうことなんだけど…私にはそんな単純な問題には見えないわ」

「矛先はあたしなんでしょ。どこの誰だか知らないけど、上等よ。売られた喧嘩は買うしかないでしょ」


 そう言って、ミサトは立ち上がる。
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