In the warm rain【Brack☆Jack3】
「そこなんだよねぇ…。あたしもこの一年で、体がなまっちゃってるし…あんまり自信がないんだよね」

「…この一年?」

「うん。今まで生きてきた中で、一番幸せだったよ…いつも、みんなで笑ってた」


 ミサトを、レイは黙って見つめている。


「毎日、みんなが笑って過ごせる平穏な日常…そんな日々がずっと続くと思ってた。でも、やっぱ無理なんだよ ね」

「…どうして?」


 レイの質問に、ミサトは顔を上げる。


「仕方ないよ。あたしね、表の世界じゃかに玉も作れないし」

「…?」

「教えてもらったのは、銃の使い方と人殺しの手段だけ」


 ミサトはそう言って、レイに笑顔を向けた。


「レイ、あんたも普通の民間人ってワケじゃないんでしょ」


 その質問に答えるのには、しばらく時間がかかった。
< 89 / 221 >

この作品をシェア

pagetop