In the warm rain【Brack☆Jack3】
「やっぱりあの時、ミサトをレイと行かせたのが間違ってたのかしらね…」


 ユイはため息混じりにそう呟く。


「あいつは言いだしたら聞かねェからな。止めても無駄だったろうよ」


 レンの言葉に、だよな、とエイジも頷いて。


「だが今回、本当の敵の姿が全くわからねェっていうの が痛ェよな。こっちも手の出しようがねェ」

「そのことなんだけど」


 ユイは、心持ち神妙な顔つきで言った。

 エイジとレンは、ユイを見つめる。


「レイって、何者なの?」


 エイジとレンは顔を見合わせた。

 だがかまわずに、ユイは続ける。


「今回の彼女の現れ方、あまりにもタイミングが良すぎるわ。それに、あなた達は彼女のことを知っているようだし」

「まァ、な…」


 エイジは、複雑な表情を浮かべている。

 どうする、というようにレンの方を見つめ。
< 92 / 221 >

この作品をシェア

pagetop