らぶ・みー 
こうして食事をしていても、彼は自然で優雅に振舞う。

反対に、夫は決して食べ方が綺麗とは言えない。

指摘すると機嫌が悪くなるから、真似をしないよう、子供に影で教えることも多い。

何から何まで、彼は夫とは真逆のタイプだ。

私が彼にどんどん惹かれていったのは、だからなのかな?

不満だらけの日常でストレスを溜め込むうち、本能の赴くまま、望みを叶えてくれる王子様を探し当てたのかもしれない。



料理もお酒もデザートも、全部がとても美味しかった。

でも、それより何よりこうしていられることが幸せ過ぎて、彼には申し訳ないけど、細かい所はあんまり記憶にない。

はっきり覚えているのは、彼のとにかく嬉しそうな顔。

普通の恋人同士なら何でもないことなのだろうけど、私たちにはこんな日が次にあるのかどうかもわからないから。

このまま時間が止まってしまえばいい.......本気でそう思った。
< 110 / 325 >

この作品をシェア

pagetop