*9月26日* ―それでも君が好き―




「っあー 本当にうざいんだから。」


何を言うかと思ったらそんなこと。


「…えっ…?」


だけど すぐに2人の顔は綻んだ。


「私ら 性格悪いからね? かげで悪口とか言うし。 ……だから 奈穂みたいに悪口言わない良い子さがずるかった。」


「…私が相澤くんのこと好きなのは口実。 本当は奈穂がうざかったから。 でも昨日私ら話して 最低だったなって。 もう 奈穂とは無理だなって。」


2人は涙を堪えていた。


「……ごめんなさい。」


声を揃えて 深く頭を下げた。


「……まさか 仲直りしたいよだなんて言われると思わなかった…。」


「ね?」って顔を見合わせて それからにこって笑う2人。


「…私たち 本当の友達?」


「これからは!!」


風に揺れるカーテンが 私たち3人に風を届ける。


笑い声は グラウンドの佐々木くんに届いたかな?


ありがとう。


本当の友達は ここから始まる。


まずはぶつかる。


そこから始まるんだ。


夏架と砂依と私 5月11日。




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