君と本気のラブゲーム


それから、すれ違う人という人の(特に女子の)視線を感じながら、文化祭の出し物をいろいろと見て回った。


私も京佑くんもまだ昼食を食べていなかったので、校内で喫茶店をやっていたクラスに入ってなんだか不格好なカツサンドを食べ、パンフレットに書かれた興味のあるところはざっと回って、そして嘉乃が手伝ったという園芸部の展示を見に行った。


ただふたりで歩いているだけなのに、方々から飛んでくる、痛いほど感じる視線に、園芸部の展示が行われていた教室を出た頃には、私はなんだか歩いた距離以上の疲れを感じていた。


その後は、外に出て屋台を見て回る。


カツサンドだけでは足りなかったらしい京佑くんは、たこ焼きとから揚げを買っていた。


屋台で京佑くんの接客をしてた女子生徒は、気のせいか目がハートになってたな。


……そりゃそうだよね、ここまで整った容姿の人、そういないよね。


「あ、このから揚げ美味しい」


テーブルとイスを並べただけの休憩場所はすでに満員で座れなかったため、京佑くんは立ったままから揚げを頬張っている。


ちなみに、たこ焼きはすでに完食済みだ。


「……あ!ねぇ、私ちょっとアイス買ってきていい!?」


京佑くんの横でパラパラとパンフレットを眺めていた私は、色鮮やかな紹介ページが目にとまり、気付いたらそう言っていた。


いや、昨日から食べたいと思ってたんだよね、アイス!


「別に聞かなくても。買ってくればいいんじゃない」


「うん、じゃあ、ちょっと買ってくる!」


ここに居てね、と言い置いて、私はアイスクリームの屋台に歩き出した。

< 105 / 542 >

この作品をシェア

pagetop