君と本気のラブゲーム
近づくうちに、ふと、困ったように笑った京佑くんの視線が、私とぶつかった。
すると、彼はほっと安堵したような表情を浮かべる。
……え。
どうしよう、ちょっとわかんないんだけど。
……その表情は、ホンモノ?
「ごめんね、彼女来たから…」
申し訳なさそうに、自分を囲む少女たちに謝る京佑くん。
ん?その顔は見たことあるぞ。
ていうか、彼女じゃないし。
「えーっ!もう行っちゃうのぉ?」
「ごめんね。……行こ、綺深」
スッと群がる少女たちの間を抜けて、私のところに来た京佑くんは。
……ひどく、めんどくさそうな顔をしていた。
ちょっと、さっきまでの愛想はどこに忘れてきたの?
私の方を見てるからって、そんな性格悪いの丸出しな表情しなくたっていいのに。
…ていうか、やっぱり猫かぶりか。
あやうく騙されるとこだった。
京佑くんは、なんとも自然に、アイスを持っていない方の私の手を掴んで、歩き出す。
「……こういうときだけ名前呼ぶの止めてくれない?」
歩きながら、呆れ声でそう言う。
「なんで?嫌?」
「……別に、嫌とかそういうんじゃないけど…」
いつも『おまえ』なのに、急に呼ばれると、なんか。
……なんか、びっくりする。