君と本気のラブゲーム
「……うん、やっぱ何もない。相変わらずの変態っぷりだったけど」
「アヤの言う変態が一体どこまでを言うのかがすっごく気になる」
「キスもハグもしてない」
まぁ…、キスに関して言えば、口には、ですけどね!
「ええぇーーー」
落胆したように肩を落とす嘉乃。
「だいたい、もしふたりきりになったくらいでそういうことになってるなら、文化祭一緒に回った時点で何かあるでしょ」
「……え、文化祭でも何もなかったの?アヤ、すごい剣幕でキョウのこと怒ってたから、私てっきりハグくらいしたのかと」
だから順調だなって思ってたのに!と、嘉乃はふくれっ面で私を見た。
「そんなすぐに進展するわけないでしょうが。嘉乃と諒兄だって、数回会っただけじゃ何も起きてないでしょ」
むしろ、私と京佑くんより会った回数としては少ないだろうし。
そう思って嘉乃を見ると、嘉乃は見るからに顔を赤くしていた。
「……」
思わず、嘉乃を凝視してしまう。
……え?
「え、ちょ、嘉乃?」
なにその反応!!
やっぱり、文化祭のあと、何かあったの!?