君と本気のラブゲーム



「離れてよーっ!!」



「やだ」



暴れようとしたら、強く抱きすくめられて動きを封じられてしまう。


頬が京佑くんの胸に押しつけられて、腕ごと抱きしめられて。



ふわ、と京佑くんの微かに甘い香りが鼻腔をかすめた。


ドクン、と大きく心臓が波打つ。



「ちょ、ちょちょちょちょっと!!!」



自分でもわかるくらい上ずった声が出た。



「暴れないでよ」


上から降ってきたのは、ひどく甘い声。


どうしようもなく、鼓動がはやくなる。


だから!!



その声、ダメなんだってば……!!



< 248 / 542 >

この作品をシェア

pagetop