君と本気のラブゲーム
「わ、わかった!!キスする!だから離して!!」
「え?」
驚いたような声と共に、少しだけ京佑くんの腕の力が弱まった。
その隙に、グイッと京佑くんの身体を押し返して、距離をとる。
相変わらず腰に手は回されたままなので、密着していることに変わりはないけど。
「ほ、ほっぺに、するから!それでいいでしょ!?」
そう言うと、京佑くんは怪訝そうな顔。
「……綺深、そんなのキスじゃない」
「キスだよ!ていうか、きっとみんなそうだよ!だって、見せなきゃいけないんだよ!?」
そうだよ。
あの小動物系男子さんに、撮った写真見せなきゃゴールにならない!
ほっぺにチューでも恥ずかしいのに、ちゃんとした(?)キスの写真なんて、本物のカップルだってやらないと思う!
「見せなきゃキスしてもいいの?」
「見せなくても無理!」
「……なんか、ムカつく」
ぼそりと言って、拗ねたような顔をする京佑くん。
い、いやいや!
そんな顔したってダメだから!!