君と本気のラブゲーム


「……で、今日の放課後会うことになった」

「デートじゃん!」




……あのあと。

つまり、ゲームすることを決めた夜。


私と京佑くんはとりあえずお互いのアドレスを交換して、夜も遅かったので私は嘉乃の部屋に戻り、就寝した。


次の日、朝ごはんを頂いた時は京佑くんも一緒のテーブルにいたけれど、食べ終わってすぐにバイトがあると言って出かけてしまったので、挨拶くらいしか交わしていない。


私も昼前には自宅に帰った。


その日は特に音沙汰もなかったが、昨日の日曜日になってメールが届いた。


『明日の放課後、空けといて』


という、初メールにしてはなんとも簡素な内容のメールが。


『なんで?』


別に対抗心からではないが、同じように私もそんなそっけない返信をすると、


『一緒に出かけるから』


とこれまた一言返信が返ってきたというわけだ。


電話すれば3秒でおわるメールのやり取りではあったが、とりあえず会うことになった。

どこに、というのはまた電話する方が楽なやり取りになることが予想できたので聞かなかった。

そして、

『17時に仙條駅で』

という京佑くんからの指定に

『了解』

なんて我ながら可愛げのないメールを返したのだった。

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