君と本気のラブゲーム
「……私、清楚系ではないよね」
一応訊いてみる。
すると嘉乃は考えもせずに高速で首を縦に振った。
「うん。全然。いっつも頭の上にお団子乗せてる清楚系ってあんまりいないと思う」
髪型の問題!?
「だってだんご楽なんだもん!」
それにたまにポニーテールにしたりしてるもん!
いつもおだんごってわけじゃないっ!
「私の中の清楚系イメージは結んでないかハーフアップなんで」
「……どっちも首に髪かかるからヤダ」
「っていうか別に髪型だけじゃなくて。中身もなんか違う」
「……じゃ、つまり私は京佑くんの好みにかすってもいないってことだよね?」
見た目も、中身も。
「そうだね」
「じゃあもういっそこのままでいいや」
無理して清楚系になんてなれないし、仮にそんな努力をしたところでいつかボロが出るに決まってる。
「大丈夫。アヤはそのままで可愛いから」
にっこり笑って言う嘉乃。
「そう思うのは嘉乃の贔屓目ゆえですね」
「そんなことないよー、アヤ可愛いよー」
「超絶美少女のあなたに言われても全く嬉しくありません」
「えー、ひどーい」
そうだよ。
こんな美少女と毎日一緒にいるんだよ?
私が努力したところでどうしようもないじゃん。
よし、いいや。
私は、私で。