いつか必ず…

「……っんだよ……
昔ヤンチャしてたのは事実だけど、もう足を洗った。なのに……元ヤンってだけで偏見される。
俺だってどうすりゃいいかわかんねぇんだよ!!」


…冬也くん。
冬也くんと私。
それぞれ反対の過去を持ってるけど、同じことを抱えてるんだ。
私も、イジメられてたなんて言えないから……


「吉野、ここは保健室だ。
少しは静かにしろ。」


「…ざけんなよ。
昔のこと掘り返したのは広田だろ!?
お前みたいなセンコーが大嫌いなんだよ!」


冬也くんが先生の胸ぐらにつかみかかろうとする。

…このままじゃ喧嘩になっちゃう…っ


そう思った私は、自然と言葉を紡いでいた。


「もうやめて…っ!!」


私の一言で、保健室の中はまた静寂に包まれた。


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