ラピスラズリの恋人
「1ヶ月程前に、プロポーズをしました。今抱えてる仕事が一段落したら、籍を入れたいと思ってます。もちろん、彼女の希望を訊いてからになりますけど」


「そうですか。じゃあ、式はぜひ今日の教会で挙げて頂きたいですね。お祝いはその時にさせて頂きますよ」


「ありがとうございます」


社交辞令とは違う、温もりを持った言葉。


それを有り難く受け取った後、お酒の席であると言う事を踏まえて口を開いた。


「織田さんは、結婚を考えた事は?」


すると、織田さんが自嘲気味な笑みを零した。


「この仕事をしておいてこんな事を言うのはどうかと思いますが、結婚には興味がないんですよ、俺」


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