これからの季節に~新雪初めて踏むきもち~【完】
夜が少し更けた。
「はあ、はあ、はあ…」
「がんばった、がんばったよクリタ!!」
「い、いちばん俺がおいしいと思ったのは」
「ハイ!」
「絞りに絞って選んだこの三本、これを全部飲んで、この中で一番おいしかったのは…」
サヤカは固唾を飲んだ。
「やっぱ炭酸!」
「良いぞー!それだあー!!」
「あ、そうだ、サヤカ、サヤカだとどれが良い?」
「乳酸菌」
「え、何で」
「お腹に良いから」
「へえー。まあおいしいけど」
「しかしクリタもあの自販機の中でよく三本に絞りました!今ここで讃えます!」
「あはは。イエー!」
最近少し、話をしすぎて寝るのが遅くなった二人であった。
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