恋に恋して恋をする。
奏くんって、真面目そうだけどサボったりとかするんだ。


黒渕メガネに長い前髪がすっかりおでこと目元を隠して、確かに私の知っている奏くんに戻ったはずなんだけど…


何だか別人みたい。


どうしてかな?


あ、学ランのボタン開いてるからかな。


いつも一番上までとめてホックまでしていたのが、今日は第二ボタンまで開けてのど仏が見えている。


何だかそれがセクシーで……


「小島さんは?」


「えっ!?」


名前を呼ばれて思わずびびってしまう。


カッシャン!
カラカラカラ……


タオルと一緒に持っていたケータイが手から滑り落ちて、くるくる回転しながらベッドの下に消えた。








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