恋に恋して恋をする。
あー!この前、ママに頼み込んで変えたばっかのスマホがぁ~………


ベッドの下をのぞき込むと、奥の棚の下まで滑り込んだらしく、姿が見えない。


「大丈夫?取ろうか?」


奏くんがベッドから足を下ろして聞いてきた。


「いーよいーよ。何か奥の方まで入っちゃったみたいだし」


そう言うと奏くんはベッドから降りて、どれどれって感じでしゃがみ込んだ。


わ、髪サラサラだ……


「棚の下入ったんだ。小島さん手足りないんじゃない?」


そう言って奏くんはベッドの下に潜りかけたので、慌てて止める。


「わ~!いいよ!制服汚れちゃうよ。
ほら、私、ジャージだし」


ジャージの首もとをパタパタしながら言うと……


「いいから。
オンナノコでしょ」


奏くんはふっ…とやわらかく笑って言った。


ヤバい……


オンナノコあつかいとか、ヤバい。


私のときめき偏差値どんだけ低いのよってくらい、これだけのことでかなりキュンとしてしまった。




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