君と私。


その低く、ハスキーでありながら甘い声は、どれだけ声変わりしても、私は彼を見なくても分かってしまう。


あー、私やっぱり彼の声が好きだな。


振り向きながら、私は思った。


「なぁに蒼ちゃん。」


鷹司蒼ちゃんは、この世で言う『イケメン』。


180cm越えの身長、


キリッとした切れ目に整った眉、


黒と茶色が混ざった、寝癖なのか、いつもの癖で髪をかき回したのかわからないむしゃむしゃの髪の毛。


そして、その声。


私が大好きな声。


< 6 / 40 >

この作品をシェア

pagetop