Special Edition


3時間にも及ぶバースデーパーティーという名の

店舗お披露目会は無事に終了し、

俺と杏花は22時半近くに自宅へ到着した。


自分の理想の店をプレゼントされた杏花は、

戸惑いつつも『私、頑張るから!!』と、

意欲満々の姿勢をアピールし続けた。


『夢』だと、描いていた店を手にして

今後の夢は『沢山の人に愛される店にしたい』と。


既にオーナーの自覚が芽生えている様子。

ワイン片手に饒舌に語っていた。

……余程、嬉しかったのだろう。



自宅に到着した頃には既に出来上がっていて、


「か~な~め~~♪」


フラフラ状態で俺に抱きついて来る。

―――――可愛いヤツ。


「杏花、シャワー浴びれるか?」

「ん~?」


思考が上手く働かないのだろう。

小首を傾げて、ニコッとしている。

そんな仕草も愛らしくて見惚れる俺。


けど、こんな状態でお風呂へ1人で行かせるのは危険。

1日くらい、入らなくてもいいよな?


俺は杏花を寝室へ連れて行こうとすると、


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