Special Edition
まな板の上に縦半分にカットされた竹輪が一列に並べられており、
その横には大葉やハム、チーズ等の具材が細長くカットされ
その横にはマヨネーズや梅肉が少量小皿に盛られている。
これはつまみ用の料理だ。
前に食べた事がある。
マヨネーズとマスタードを和えたものを竹輪に塗り、
大葉やチーズなどを乗せてクルクル巻いたやつだ。
「俺は竹輪に負けてるのか?」
「へっ?////」
「さっきから竹輪には熱い視線を送って、俺の方を全く見ようともしない」
「………んっ////」
俺の言葉に顔を持ち上げた彼女。
俺はそれを待ってましたと言わんばかりに唇を奪う。
軽く触れた唇。
毎日しても飽き足らない。
「もうッ!!////」
「顏が真っ赤だぞ?」
「要のせいでしょ?!」
「フフッ」
「もうぉ~~~ッ!!」
少し頬を膨らませ怒り出す杏花。
けれど、そんな顏でも可愛らしい。
そろそろ村岡が戻る頃か?
俺は踵を返して、リビングへ行こうとすると……。
ポケットの中にある携帯が震え出した。