Special Edition


彼女のウエスト部分の布地を指で抓むと、


「あと数センチ少ない方が綺麗だったわね」

「そうですねぇ、奥様。次回のお衣裳はサイズダウンするように指示しておきます」

「そうね、お願いするわ」

「あっ、あの……」

「ん?どうかしたかしら?」


彼女は母親に何か言いたげな様子。


「今でも十分過ぎるほどなので、これ以上細くしたら、身動きが取れなくなってしまいます。それに……」

「ん?………何かしら?」

「あの、あまりタイト過ぎると、京夜様の護衛がし辛くなりますので、出来ればもう少し動きやすい服装が望ましいかと……」

「えっ?……………ちょっと、京夜ッ!!」


彼女の言葉に怒りを露わにした母親。

………何となく察しが付く。


「護衛って、どういう事?もしかして、まだ、希和さんに護衛をさせてる訳じゃ無いわよね?!」

「…………」


母親がいう護衛とは、本来の護衛であって

彼女がいう護衛とは、女性を近づけない為の護衛で……。


う~ん、説明するのも面倒だな。


「別に、希和に守って貰おうとか考えてねぇよ」

「当たり前じゃない!!希和さんは女の子なのよ?普通、男であるあなたが守るべきでしょ!!」

「はいはい、………だとさ」

「でも………」


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