【完】甘い生活~危険な幼なじみに溺愛されて~【下】:近々加筆修正予定
「お前の手、冷たすぎ」
光弥はそう言うと、自分のコートのポケットに、私の手を突っ込んだ。
そこから伝わる皮膚どうしの熱と、ドキドキによって蓄えられていく身体の熱が
まじりあいながら、私をくらくらさせていく。
慣れたはずの光弥の行動、言動の一つ一つがこんなにドキドキするのは
______ きっと、お母さん達のせいだ。
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「え、帰ってこない?」
今朝、いつも通り食パンにバターを塗っていたら、お母さんは「出張で帰ってこない」と言い出した。
だけど、そんなのよくあることだし、たいして気にならない。