もしも愛が買えるなら
あたしは動揺した。

だって、こんなふうにモテたのなんて、生まれて初めてだもん。

しかも、こんなイケメンに!

あたしが黙っていると、リョウは確認するように訊ねる。


「ダメかな?」


すかさず否定するあたし。


「ダメなんて! 私、リョウ君と付き合いたい」

「嬉しいよ」


あたしの答えを聞いて、リョウは微笑んだ。

あたしは少しだけ不安になって質問する。


「でも、どうして、私なんか……。リョウ君は絶対モテそうなのに」


ルックスだけにはウルサイあたしから見ても、彼は超ハイレベル。

彼女がいない方が不思議。


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