黄昏の出会い
「私……


---転校する事に、なったんだ。」



--一瞬、何を言われているのか理解出来なかった。



転…校……?


静先輩が……!?


「せ…んぱ…?
何を…言って…?」


「神ヶ岡から……、天ヶ星に行く事になった。


…本当に、転校するんだ。」


先輩の顔はとても真剣で……、
ウソではない事を確信した。



「どうして、ですか…?」


「……仕事だ。」



先輩から、事情を説明してくれた。


天ヶ星学園から、生徒を守るため……



先輩が、天瀬一族の代表として天ヶ星学園に行く事になったと……。


そして……


現時点では、いつ戻って来られるか、分からないと………。



「そ…それで……
それはいつ頃に…?」

「……明後日だ。」

「明後日!?」


そんな……!



いくら何でも、急すぎる……!!



「学校は来週からだが…、明後日の昼にココを経つ事になった。」



次第に先輩がさらに暗い顔になった。



明後日に…


先輩が、離れる…?



「ちょっと…
待って下さい…。


確か…あそこ、東京ですよね…?」



そんな遠い所に、先輩1人で…?



「しばらくは…、
会えなくなる…。」

「…………っ、
…ふ…うぅ……っ」


先輩が居なくなる事実に耐えきれなくなって、涙が溢れてくる。



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