お願い…先生。
……泣いてる??


茉莉は額に
手をやる。


濡れてる頬。


『え?な、なんで…。』


自分でも
なんで泣いてるのか
わからなかった。


『なんでってどーゆー意味だよ?』


『わからない…』


『滝沢!!』


先生の声がしたと思ったら
いきなり腕をひっぱられる。
『ちょ、ちょっと来いっ!』


『えっ…中川先生!?』
疾風くんの
声が遠のいていく。


―バタン


今日2回目の
数学室。

まともに先生の顔が
見れない。



『…滝沢』

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