もっと美味しい時間
何を勘違いしたのか、私のその動きを誘ってると見た慶太郎さんは、今までになく興奮しているようだった。
「そんなに腰をくねらせて、百花は本当にエロいよな」
「そんなつもりは……あぁっ!!」
私に弁解もさせてくれず、いつもより熱く滾る慶太郎さんのソレが奥まで入ってくると、正常位よりも深く突き入れられている感覚にパンっと頭が真っ白になって、すぐに高みへと連れて行かれそうになってしまう。
腰を仰け反らせ甘い嬌声を上げ、今までに感じたことのない快感に身体が痺れだした。
「もも……か、そんなに締め付けるとヤバいって……。ってか、もうイク。いいな?」
「ハァ……うん……」
やっと出た私の言葉を聞くと深く突き入れるスピードを速め、あっという間に二人一緒に頂点まで登りつめ、慶太郎さんの熱い愛情が私の中に注がれた。
…………あれ? ちょっと待って?
今までに何度もした慶太郎さんとのエッチだけど、今日は何かが違わない?
何かが私の中に放出された気がしたけど、それって私の勘違い? 気のせい?
持ち上げられていた腰を下ろされ、慶太郎さんが私の中からソレを抜き取ると、ヌルッと何かが垂れるのを太腿に感じた。
それが何か分からず確かめたくても、重くなった腰が動いてくれない。
しょうがなくベッドにそのまま倒れ込んでいたら、慶太郎さんがティッシュで私の身体を吹きながら一言……
「ごめん。付けるの忘れた」
「そっか……って、えぇぇえええーっ!?」
それっていわゆる“中出し”しちゃったってことだよね?
もしかしたら、赤ちゃんができちゃうかもしれないってことだよね?
だから今日のエッチは、いつもより気持ち良かったのか……って、バカっ!!
今はそんなこと言ってる場合じゃないでしょっ!!
「まっ結婚するんだし、いいか」
「よくないでしょっ!!」
それからしばらく、慶太郎さんに説教をし続けたのは言うまでもなく。
まったく……。本当に困った慶太郎さんだよ。