HELIOLITEー君と輝く音ー

「お帰りなさい。今日は早かったんですね」


「ええ、仕事が早く終わったからね。…あら！今日はコロッケなのね。美味しそう」


「直ぐに食べます？」


「うん、お願い」



お母さんが食卓の椅子に座るのを見て、お母さんの分のお茶碗も取り出した。


とりあえず、今から食べるのは自分だけだと思っていたから、盛り付けだけやって、自分の分のお茶碗しか出していなかった。


お茶碗二つにそれぞれご飯を盛り付けていく。



そして、同様にスープも二つ用意し、食卓に並べ終えた。



私が椅子に座るのを見届けると、２人で一緒に、


「いただきます」


と手を合わせて、ご飯を食べ始めた。



久しぶりの一人ではない食卓がここにある。


大好きな歌が気兼ねなく歌えるといっても、お母さんやお父さんが近くに居てくれるとやはり嬉しいもので。