HELIOLITEー君と輝く音ー
5曲目

〓仮入部って、バンドだぞ?〓sing宏紀




「良かったね。岡本さん、入ってくれる事になって」


「仮だがな」



岡本の家からの帰り道、俺、拓弥、望の三人になった所で望が切り出した。


武内は岡本の家を出て、最初の交差点で反対方向へと歩いて行った。


その後直ぐに俺たちの横を通り過ぎて行った黒塗りの車に武内らしき人物が居たように見えたのは気の所為だろう。


黒塗りだから分からないはずだから。



「仮かぁ…俺たち、どうすればいいんだ?」


「いつも通りやるけど、岡本さんのやる気も出す!みたいな?」


「そんなとこだろうな」



出来る事と言ったら。


音で訴えれば、音楽好きな彼女だ。


彼女もまた、音で答えてくれるだろう。



だから、余計な事はしないに限る。


特に拓弥な。


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