HELIOLITEー君と輝く音ー



さて、私もどれにしようかなーと、鼻歌交じりにたくさんある水着を次から次へと手に取る晴香ちゃん。



「かなで様。着替える際はあちらでどうぞ」



セバスさんが私の横に立ち、更衣室を指し示す。


もう決めたのか、晴香ちゃんと望ちゃんがすでにその更衣室の所に立っていた。


その手にはそれぞれ選んだだろう水着がある。



「ほら。かなでも着替えるよ。どうせなら楽しまなきゃ」



それだけ言って更衣室の向こうへと消えた晴香ちゃん。


また後でね。と、望ちゃんも笑顔で言うと同じく更衣室の中へと入っていった。


残されたのは私とセバスさんだけ。



「かなで様」


「はい…」



セバスさんの促す声に私は覚悟を決めて更衣室へと入った。


そして、腕の中の水着を初めてちゃんと見た。


これは…



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