【長編】Little Kiss Magic 3~大人になるとき~
「彼女を帰したって事は…別れたのか?」

「……あなたには関係ない」

「関係ない?ハッ!笑わせる。散々人を容疑者扱いしておきながら、自分は肝心な質問に答えることもせず逃げるのか?」

「逃げる?だれがっ!」

「別れたんだろう? それが逃げじゃないっていうのか?
それとも自分以外の男にヤラれそうになった女はもう要らなくなったか?」

「違う!僕は別れたくて別れた訳じゃない。彼女を護る為だ」

「護る?別れて関係を断ち切って、それで護ったとでも思うのか?
俺にしてみれば、護りきれない責任を逃れようとしているだけだ」

「責任逃れなんかじゃない!
僕の傍にいるとまた彼女が狙われるからだ。あなただって解っているはずだ」

「解っているさ。だからこそ甘いって言うんだよ。
別れて彼女の安全が保障されたと思っているのか?」

「…どういう意味だ?あなたは僕らを別れさせたかった筈なのに、まるで過ちを犯したように僕を責めるのは何故だ?」

「勘違いするな。別れたのは正しい選択だ。ただし一族の為じゃない、あの娘の為だ」

香織の為といわれて益々混乱する。

そんな僕に、紀之さんは衝撃的な事実を語りだした。


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