虹になる日がきたら


やっとの事で体重も元通りになって想わぬ事件が…あらチャンの機嫌も安定してた。








と、勝手に思い込んでたんだ。





そんなある日の事、高校の時の友達から遊びのお誘いがかかり出かけた。



「えっ…!?」


「ごめん!人数足んなくて…」


合コンの人数合わせに呼ばれた。


「でも…」


「あっ!槙君には内緒ね?お願い!!」


渋々と言った感じでOKした。





相手は社会人で結構な好青年タイプ



「鞍橋さんって彼氏居るでしょ?」


合コンも二次会になり、定番のカラオケ屋に行き盛り上がってる時に、隣に座ってた東さんが言った。



「……」


「あぁ、俺も人数合わせの為に呼ばれただけだから」


一気に脱力した。


「俺も彼女にバレたら超ヤバイからこのまま抜けない?」



私も帰りたいと思ってたから好都合だった。



友達にはやっぱりあらチャンが怖いからと断り帰り支度した。


店を出たときに丁度電話が…。




「もしも「鞍橋さん!ストール忘れてる」



運が悪い。


完璧にあらチャンに聞こえた。



「何処で何やってんだよ?」


やっぱり…。


目の前には謝るポーズをする東さん。



「今すぐ場所を言え!」


怒鳴り声に体が跳ね上がりケータイを落としてしまった。



体が動かない…変な震えまで出てくる始末



「鞍橋さん大丈夫?彼氏迎えにくるって?」


数分後、視覚えない車が横に止まった。


「″バンッ″誰だあんた?」


「鞍橋の大学のOBの東って言います。今日は鞍橋が入ってるサークルの発表会で、その打ち上げで。俺の彼女怖いから抜け出したら鞍橋も居て…なっ?」


東さん…。



「そうだよ…じゃ、じゃぁ先輩ありがとうございました」


「又、機会があったら大学に行くから」



「見え透いた嘘で誤魔化そうとしてるみたいだけどさっきダチから美玲が男と居るってメールがあってな…車に乗れ美玲」


体が動かない。



「ふぅ。ただのガキだな」



東さん!?


「何だと?」


「余裕の無い感じ丸出し」


東さん、煽るのは辞めて。


「あず「てめぇには関係ないだろ?」


胸倉を掴んでまくし立てるあらチャンに恐怖を感じる。


「鞍橋さんの脅え方からしてお前、手出してるだろ?この暑い中カーディガン羽織る女子大生なんか居ないしな。体中痣だらけとか?」



私は何も言えなかった。






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