おやすみ、先輩。また明日


「いや~恥ずかしい。お母さんに無理やり着せられちゃってさ。
動きにくいし帯苦しいし。これじゃ屋台物あんまり食べらんないじゃんねぇ!」


「須賀ちゃんはそれくらいで丁度いいんじゃない? あはは」


「だねー。やっと女に見えるよ!」


「嬉しくないってーの!」



やっぱり須賀ちゃんは須賀ちゃんだった。


でも、いいなあ浴衣。

わたしも着てくれば良かった。


まあ着ても、見て欲しい人には見てもらえないからいいんだけどさ。



「須賀ちゃん。転ばないように気をつけてね?」


「桜沢~! 優しいのはあんただけだ!」


「えー? だって須賀ちゃん、大股で歩くからすぐ転びそうだもん」


「桜沢まで!」



みんなで笑いながら、お店を見て回る。


かき氷を食べながら、色とりどりの金魚を見て。

あげいもを食べながら、須賀ちゃんが射的に挑戦して猫の貯金箱をゲットして微妙な顔をしたところを写メに収めた。

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